建設業

建設業にも求められる週休二日制!
実現するための対策を解説

公開日:2023 / 11 / 28更新日:2024 / 1 / 18

建設業の課題である長時間労働は、休日数の少なさにも表れています。現在、多くの業種で週休二日制が導入されていますが、建設業ではいまだに導入されていない企業も少なくありません。一方で2024年4月からは、国土交通省が建設業においても週休二日を推進すると発表していることから、早急な対策が欠かせません。そこで本記事では、建設業の完全週休二日制実現について、現状と課題、実現のためにやるべきことをお伝えします。

建設業の休日制度の現状

日本建設産業職員労働組合協議会が発表した、「2022時短アンケート」では、2022年11月を例に内勤者と外勤者の休日取得日数平均を紹介しています。この月は休日が10日ありますが、内勤者の休日取得日数は9.6日、外勤者は8.1日となっています。比較的休日取得日数の多い内勤者でも休日出勤が発生しており、外勤者に至っては休日出勤を2日はしていることがわかります。

また、厚生労働省が発表した、「毎月勤労統計調査令和4年分結果確報」によると、建設業の出勤日数は月間平均で20日です。これは16産業中2番目に多い日数で、全体平均の17.6日より2.4日多くなっています。

2024年4月以降、建設業は時間外労働の罰則付き上限規制の対象となりますが、厚生労働省は同時に週休二日制の実現に向けた取り組みに対し重点的に支援すると発表しました。

これは義務ではないものの、国も本格的に建設業の働き方改革に本腰を入れ始めたことの表れであり、建設会社も本格的に取り組んでいく必要があるといえるでしょう。

建設業で週休二日制がなかなか進まない理由

建設業で週休二日制が進まない理由としては次のようなことが考えられます。

  建設現場で週休二日制が実現していない

建設現場では工期があることから特に週休二日制が実現しにくく、現場の作業員はもちろん、現場監督や施工管理担当者も出社せざるを得ないケースが少なくありません。

2021年10月に発表した国土交通省による「最近の建設業を巡る状況について【報告】」でも、建設工事全体で完全週休二日制を導入しているのはわずか19.5%。そして29.7%が週休一日となっています。

  人手不足の慢性化により休みたくても休めない

少子高齢化の影響により、あらゆる業界において人材不足が課題となっています。建設業界においては特に高齢化が深刻で一層の人材不足につながり、休みたくても休めない状態になっていることも週休二日制が進まない理由の一つです。人手が少ない結果、社員一人ひとりにかかる負担が大きく、二日休む余裕がないのが現状といえます。

建設業の人手不足について詳しくは、「建設業の人手不足による長時間労働を解決するには?2025年問題についても解説」をご覧ください。

  多くの業務が天候に左右されてしまう

建設現場での作業は外で行う場合が多く、天候によってスケジュールが狂ってしまいがちです。天気が悪く作業ができない日が続けば納期に間に合わなく可能性が高まることから、納期に間に合わせるために休日も作業をせざるを得ません。現場が休みでなければ、現場監督や施工管理担当などの関係者が休日出勤になってしまう可能性が高まります。

週休二日制に向けた対策

さまざまな課題を克服し、週休二日制を実現させるために必要な対策について解説します。

  国土交通省の週休二日応援ツールを活用する

国土交通省が提供している、「週休二日応援ツール工期設定支援システム(ダウンロード版)」を利用するのも一つの対策となります。これまで週休一日を前提に設定されていたスケジュールを週休二日を前提としたものに、自動計算するシステムです。これを利用することで、工事着手準備期間・後片付け期間の見直し、直轄土木工事における適正な工期設定指針のほか、週休二日取得に要する間接費や費用計上などを効率的に行うことができます。このツールの利用により週休二日を前提とした工事を増やすことを目指します。

  施工主との間で工期に関する話し合いを徹底する

2020年10月より施行された改正建築業法において、著しく短い工期による請負契約の締結が禁止となりました。これに違反した場合、施工主は社名を公表される罰則があります。法令違反は企業の信用低下につながり、場合によっては今後の業務にも大きく差し支えてしまうでしょう。そのため、業務を請け負う際には常に週休二日を前提として工事を進めていくことを施工主との間で話し合い理解を求めることが重要です。

  賃金制度の見直し

建設会社で週休二日制を実現させるには、現場の週休二日制導入も欠かせません。しかし、多くの作業員が日給で働いていると週休二日制になれば賃金が下がってしまいます。これも週休二日制導入を難しくさせている理由の一つです。そこで、現場作業員の賃金制度を日給から月給制に変更します。これにより、週休二日制のハードルが一つ下がるでしょう。

  ITツールを活用する

現場監督や施工担当者のなかには、多くの業務を手作業で行っているケースも少なくありません。手作業はミスが起きやすいうえに業務の属人化につながるリスクもあり、週休二日制を難しくする原因の一つです。

そこで、業務効率化を進めるツール、社員の勤怠管理を行うツールなどITツールを積極的に活用し、手作業で行ってきた業務の効率化、可視化を実現させましょう。無駄な業務を削減し、勤怠管理を適切に行えるようにすることで、週休二日制実現の可能性も高まります。

週休二日制を実現させるには社員の適切な勤怠管理がカギ

建設業界においては、現場が休めなければ現場監督や施工管理担当、その他関連する業務を担当する社員など、さまざまな人が休めなくなるといった業界特有の事情があり、週休二日制の導入は決して簡単なことではありません。人手不足の解消やこれまでの週休二日を前提とした業務プロセスの見直し・改善、長時間労働削減対策などやるべきことは山積みです。

これまでの、残業を前提にスケジュールを立てる、残務は休日に片付けるという意識を大きく変革させることも重要です。企業としてはもちろん社員一人ひとりが意識することで、残業は当たり前といった文化を変えていくよう取り組んでいく必要があるでしょう。

長時間労働の削減に欠かせないのがITツールの活用です。業務の標準化、スケジュール管理、勤怠時間管理を効率化させることで、業務時間が短縮され、週休二日制の実現に大きく近づけます。

そこでおすすめしたいのが長時間労働防止システム「Chronowis」です。日常の労働時間管理が効率化され、残業時間の削減が可能です。まず勤怠管理システムにより勤務時間の可視化を実現させ勤怠管理を実施したうえで、「Chronowis」を活用すれば高い確率で残業時間が削減でき、週休二日制の導入も可能になります。

また、時間外労働の上限規制に関する36協定にも対応しているため、法律の遵守にも大きく貢献するでしょう。さらに、社員の日々の体調を数値化して管理するコンディション管理機能もあり、社員の体調管理も万全です。長時間労働を削減し、週休二日制実現を目指す際は、ぜひ「Chronowis」の導入をご検討ください。

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