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事務作業を効率化するには?効果的な5つの方法と役立つツールを紹介

公開日:2024 / 1 / 19

事務作業を効率化することで社員の業務負担を軽減できます。作業時間が減った分、直接利益につながるコア業務に専念できるため、生産性が高まり企業利益の向上にもつながるでしょう。事務作業の効率化は社員個人でも取り組めますが、社内全体または部署単位で進めたほうがより効果的です。

今回は、事務作業を効率化する5つの方法を解説します。事務作業の効率化に役立つツールも紹介しますので、参考にしてください。

事務作業の効率化で得られるメリット

事務作業を効率化することで、さまざまなメリットがあります。

  • 労働時間を削減できる
    労働基準法により、長時間労働は規制されています。事務作業を効率化することで作業時間が減り、労働時間の削減、長時間労働の防止につながります。
  • 人手不足の課題対策になる
    労働人口の減少により、人手不足に悩む企業は少なくありません。事務作業を効率化することで業務負担が減るため、少ない人手でも業務を遂行することが可能になります。
  • 社員の負担を軽減できる
    事務作業の効率化されると、余計な作業が減り社員の負担を軽減できます。社員の負担軽減はワーク・ライフ・バランスにつながるため、従業員満足度の向上や離職率低下にも効果が見込めます。
  • 生産性の向上につながる
    事務作業が効率化することで、利益に直接つながるコア業務にリソースを割けるようになり、生産性が向上します。直接売上に貢献できる業務を集中的に行うことで、企業利益の向上にもつながるでしょう。

効率化できる代表的な事務作業

効率化できる事務作業としては、以下のような業務が挙げられます。

  • 一般事務
    一般事務は、社内での事務作業全般を指します。例えば、データ入力やファイリング、郵便物の発送・受領・配付、事務用品の補充、電話応対などが挙げられるでしょう。その中でもデータ入力やファイリングなどは、自動入力やデータ保存が可能なシステムの導入により、効率化が図れます。
  • 営業事務
    営業事務は、見積書や契約書の作成、商品の受注・発注手配、在庫管理など、営業部門で発生する事務作業です。営業担当者や取引先からの連絡を受け、急な対応が求められることもあります。営業事務で手間のかかる作業の一つに見積書や契約書などの書類作成・発送業務があります。これをデジタル化することで作業時間を軽減できます。
  • 受付事務
    来訪者の対応や電話対応など、受付に関する事務作業全般を指します。企業によっては受付専任の担当者を配置し、来訪者の対応にあたるケースもあります。受付システムを導入し自動化することで、人件費の削減と対応工数の削減が可能です。
  • 経理事務
    経理事務は、帳票書類の作成や入出金管理、仕訳処理など、企業のお金の流れを管理するために欠かせない業務です。経理では書類を多く扱うため、ペーパーレス化することで作業効率を大幅に高められます。
  • 総務事務
    総務事務の業務は幅広く、人事関係や勤怠管理、給与計算、電話・来客対応、社内の設備や備品の管理など多岐にわたります。企業によっても業務範囲は異なりますが、法務や広報の仕事も総務事務で対応しているケースもあります。総務事務でも、一部の業務を自動化したりアウトソーシングしたりすることで、事務作業の効率化が可能です。

事務作業の効率化を進めるポイント

事務作業の効率化を進める際の手順を解説します。

  1. 作業内容を把握する

    事務作業の内容や手順を把握し、何にどのくらいの時間がかかっているのかを確認する必要があります。実際の業務の流れを把握することで、無駄な作業が生じていないか見極めることが可能です。

  2. 課題を洗い出す

    事務作業の進め方に課題がないか精査します。例えば、書類の作成や送付を手作業で行っている、上長の承認を得るのに時間を要する、会議資料の作成に時間がかかり過ぎているなど、さまざまな課題が考えられます。

  3. 課題解決の施策を検討する

    課題が明確になったら、事務作業の課題解決に向けた施策を検討しましょう。例えば、書類の作成や送付を手作業で行っており時間がかかっていた場合は、メールやシステム上での配信に切り替えることで作業効率を高められます。

  4. 施策を実行する

    課題解決に向けた施策を実行に移します。その際、業務フローが変わることもあるため、関係する担当者へ事前に説明することが大切です。また、システムを導入する場合は、操作方法を学ぶために研修の機会を設けることも検討しましょう。

  5. 結果を検証する

    課題解決に向けた施策を実行した結果、どのくらい効果が出たのかを検証します。効果が出ていない場合は、必要に応じて施策を見直すことも大切です。状況に合わせて変えていくことで、作業の効率化が一層進みます。

事務作業でよくある非効率な作業5つ

事務作業が非効率になるケースとは、どのような状況なのでしょうか。事務作業でよくある非効率な作業を5つ挙げます。

  • 属人化している作業
    属人化とは、特定の担当者が作業にあたることをいいます。業務内容を把握している担当者が一人しかいない場合、担当者が不在になると業務が滞るおそれがあるため、注意が必要です。属人化している作業がある場合は、複数の担当者で対応できるように体制を変えていく必要があるでしょう。
  • 紙ベースで進めている作業
    書類の作成や送付などを紙ベースで行っていると、作業に時間がかかり非効率です。例えば、会議の資料を作成するために、印刷して配布する作業は手間も時間もかかります。その上、資料の内容に誤りが見つかれば、差し替えの対応にも時間がかかるでしょう。
  • 業務量が偏っている作業
    特定の社員に業務量が偏っているケースもあります。同じチーム内で業務量に偏りがある場合は、できるだけ同じ作業量になるように調整することが必要です。
  • マニュアル化されていない作業
    マニュアル化されていない作業は、作業効率が悪くなりがちです。特に新しく採用した人や異動してきた人など、業務に慣れていない人が作業にあたるとミスにつながるおそれもあります。
  • スキルに合っていない作業
    社員のスキルに合っていない仕事は、作業に時間がかかることが多いでしょう。それぞれのスキルに合った仕事を割り振ると同時に、スキル向上のための教育も大切です。

事務作業を効率化する方法5つ

事務作業の効率化はどのような手順で進めればよいのでしょうか。事務作業を効率化する主な方法を紹介します。

  • ルールや手順を見直しマニュアル化する
    無駄な作業を洗い出してルールや手順を見直し、マニュアルにまとめます。適切な流れをマニュアル化することで、効率化が実現するだけでなく、担当者が変わっても対応しやすくなる利点もあります。
  • テンプレートを使用する
    社内で扱う文書や帳票などをテンプレートにすることで、事務作業を単純化できます。毎回、書類のフォーマットを考える必要がなく、書類の管理もしやすくなります。
  • ペーパーレス化する
    事務作業で扱う書類をペーパーレス化することで、印刷やファイリングなどにかかる手間を削減できます。書類の検索もしやすくなり、必要なときにすぐに取り出せることもメリットです。
  • 事務作業を自動化する
    システムの導入により、一部の事務作業を自動化することでより効率アップを図ることが可能です。例えば、データ入力を自動化すれば入力ミスの防止にもつながり、チェックや修正の手間も省けます。
    事務作業の自動化について詳しくは、次の記事をご覧ください。
    > 「業務自動化のメリットとは?ネガティブなイメージも検証」
  • アウトソーシングする
    単純な事務作業を業務委託することで、作業時間を削減できます。例えば、大量のデータを入力する作業や書類の送付作業などをアウトソーシングするなどが考えられます。

事務作業の効率化につながるツール

事務作業の効率化を進めるには、ツールを導入することもおすすめです。事務作業の効率化につながるツールを紹介します。

  • コミュニケーションツール
    ビジネスチャットや社内SNS、Web会議ツールなどを導入し、社内コミュニケーションをスムーズにします。営業や出張、テレワークなどで社外にいる社員との情報共有も容易になります。
  • RPA
    RPAとは、データの収集や集計、事務作業などを自動化できるソフトウェアのことです。自動化により単純作業を短時間で終えることが可能になります。
  • タスク管理ツール
    プロジェクトごとにタスクを可視化・共有するツールです。スケジュール管理がしやすくなり、作業の進捗状況を把握しやすくなります。
  • ペーパーレス化ツール
    システムやクラウドサービスを活用して事務作業をペーパーレス化することも効果的です。オンラインストレージや電子契約サービス、経費精算システム、請求書発行システムなど、さまざまなツールがあります。
  • AI-OCR
    画像データのテキストを認識し、文字データに変換するツールです。紙の書類を自動的にデータ化できるため、データ入力や文書管理に関する事務作業を削減できます。
    AI-OCRがどのように効率化に役立つかについては、次の記事をご覧ください。
    > 「業務効率化に役立つAI-OCR!バックオフィス業務での活用例と導入のポイントを解説」
  • 生成AI
    質問を入力するだけで、人間のような自然な文章で回答されるAIサービスです。調べものやプログラミングの作成、翻訳、文章作成など、さまざまな業務の効率化に役立ちます。

事務作業を効率化して生産性を高めよう!

事務作業を効率化するには、まず課題を洗い出し、効率化するための施策を打ち出す必要があります。事務のマニュアル化や自動化など、社内全体または部署単位で実現できる方法を検討することが大切です。 事務作業の効率化にはツールの導入がおすすめです。例えばAI-OCRはAIの自動認識により紙の書類を簡単にデータ化できるため、作業時間を大幅に削減できます。

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