ノウハウ
業務改善のアイデア6選!
進め方や自社に合ったアイデア採用ポイントも紹介
公開日:2024 / 6 / 21
業務改善は企業の収益向上や競争力強化、働き方改革への対応や持続的な成長など、さまざまな効果をもたらすことが期待されます。市場の変化は加速し、競争が激化しているため、企業が生き残るためには常に業務改善を行い、進化をしていく必要があるでしょう。
今回は業務改善の基本的な考え方から参考となる具体的なアイデア、施策として選択する際のポイントなどを解説します。
そもそも業務改善とは
はじめに業務改善の基本的な情報を解説します。
業務改善の概要
業務改善とは企業が保有する資産を有効活用し、利益を高めることを目的とした取り組みです。具体的には事業の課題を発見・解決し、効率的な仕事環境を作り出すことを目指します。業務改善で重要なのは、業務品質を低下させることなく効率的な事業運営を可能にすることです。
改善により期待できるメリットとしては、以下のようなものがあげられます。
- 生産性の向上:業務のムダを省き、効率化することで、同じ時間でより多くの成果を生み出せる
- コスト削減:人件費や材料費などのコスト削減に寄与する
- 労働時間短縮:業務プロセスの見直しにより残業時間や休日出勤を減らし、ワークライフバランスの改善に貢献する
- 従業員エンゲージメント向上:働きやすい職場づくりにつながり、従業員満足度やモチベ―ジョン向上からエンゲージメント強化に役立ち、人材獲得への好条件となる
業務改善と業務効率化、生産性向上との違い
業務改善においては効率化ばかりに着目するのではなく、品質向上や従業員満足度向上などの幅広い視点から取り組むことが重要です。
なお、業務改善と類語的な使われ方をする言葉として業務効率化や生産性向上があります。それぞれの違いを表にまとめました。
用語 | 定義 | 焦点 |
---|---|---|
業務改善 | 事業課題の発見と改善により企業の利益を高めるための取り組み | 全体的な成果 |
業務効率化 | より少ないリソース(コスト・時間など)で同量の成果を生み出すこと 業務改善の一環として行われる |
作業の効率性アップ |
生産性向上 | 同量のリソース(コスト・時間など)で、より多くの成果を生み出すこと 投入資源あたりのアウトプット量を増やすこと |
成果と投入資源の比率 |
業務改善の進め方
業務改善の一般的なステップは、以下のような流れとなります。
- 現状分析
現在の業務内容や課題を分析。業務内容、業務フロー、業務環境の可視化を行い、労働時間や業務量、責任分担などの課題を洗い出す。
- 目標設定
課題解決に向けた具体的な目標を設定する。
- 改善策の検討
目標達成のための具体的な改善策を検討。単なる効率化ではなく、業務品質にも目を向けることが重要。
- 実行と効果測定
改善策を実施し、期待した成果が出ているかを測定する。
- 改善
効果測定の結果に基づいて、改善を行う。取り組みの評価から、次のステップを検討する。
業務改善のアイデア6選
業務改善に向けた施策のヒントとなるアイデアを紹介します。
プロセス最適化
現状の課題を早急に改善するためにまず取り組みたいのが、業務プロセスの見直しです。無駄な手間や時間の削減に向けたフローの見直し、会議開催の在り方の検討などさまざまな施策が考えられます。
また、システム化や自動化によって改善効果の高い業務を見極め、業務システムやRPAの導入を図る、OCRを活用して書類のデジタル化を進めるなどの方法も有効です。
OCRのさまざまなメリットについては、次の記事で紹介しています。あわせてご覧ください。
> 「OCRの導入メリットや読み取り精度を高めるポイントを解説!」
業務自動化のメリットや方法は次の記事をご覧ください。
> 「業務自動化のメリットとは?ネガティブなイメージも検証」
RPAとOCRの組み合わせでより効果的な業務改善が見込めます。詳しくは次の記事をご覧ください。
> 「RPAとOCRを組み合わせることで大きな相乗効果が!連携によって何ができるのか」
業務の標準化とリソースの最適化
業務改善を行う上で重要なのが、業務品質の維持です。品質を維持したまま効率化を図るには、業務マニュアルを整備し、業務の標準化に注力するのも効果的です。業務マニュアルの活用により、新人教育を効率的に進められることもメリットでしょう。
また生成AIの活用を検討するのも一つの方法です。マニュアルやルールブックなどの文章作成や、文章の要約、誤字脱字チェックなど文章生成だけでなく、営業やマーケティング企画の案出しや、プログラムのコーディングなども可能なためさまざまな業務の効率化が期待できます。空いたリソースをより生産性の高いコア業務に集中させることも可能になります。
クラウド活用による情報管理
クラウド技術を活用し、スムーズな情報共有と業務効率化を図ります。リモートワークを含めた多様な働き方に対応できる業務環境を提供するとともに、稟議や申請における手続きを簡素化します。クラウド上のアプリケーション活用により、メンテナンスやバージョンアップのコスト削減も可能です。
問い合わせ対応業務の効率化
顧客対応や従業員からの問い合わせ対応の業務負担を減らすために、FAQの整備やチャットボットによる自動化を進めます。製品、サービス、業務に関する疑問解決について24時間対応を可能とし、顧客や従業員満足度を向上するのにも役立ちます。
コミュニケーション改善
コミュニケーションの円滑化により、業務における認識の統一を図ります。共有ドキュメントやプロジェクト管理ツールの導入のほか、定期的なミーティングの実施、チャットツールの活用、異なる部署間のイベントやワークショップの開催などが有効策となります。
労働環境改善
オフィス環境の整備やフレックスタイム制、リモートワークなどの導入により、従業員のモチベーション向上や生産性向上を図ります。ただし、雇用形態やワークスタイルに関わらず、常に公正な評価を可能とする制度を構築する必要もあります。
業務改善のアイデアが自社に適しているか判断するポイント
業務改善のアイデアを幾つか紹介しましたが、他にもあるでしょう。多くのアイデアから自社に適したアイデアを採用するには、次のようなチェックポイントがあります。
- 業務の特性と目標
自社の業務の特性や目標を明確にし、業務改善のアイデアがそれに即しているかを判断します。例えば製造業であれば生産プロセスの効率化をメインに、サービス業であれば顧客対応の改善を軸にするなどが考えられます。業務改善の施策によって、期待される成果を具体的に提示することが大切です。
- 組織文化と価値観
提案されたアイデアが、組織の文化や価値観にマッチすることを考慮します。イノベーションを重視している企業であれば、新しいテクノロジーやアプローチを積極的に受け入れられる余地がありますが、企業によっては社内の理解が浸透しない可能性もあるでしょう。それらを考慮せず無理に推し進めることなく、自社文化にあわせて方向性を探っていく必要があります。
- 自社のリソースとの兼ね合い
アイデアの実装に必要なリソース(人員、予算、技術など)が自社で満たせるかを検討します。具体的に落とし込めなければ、計画倒れに終わる恐れがあります
- 社内での理解の浸透
従業員が提案されたアイデアに関心を持ち、受け入れ可能であるかどうかを確認します。現場の理解度が低いと、負担に感じて協力が得られません。自社の実情を十分に把握し、現場の声を重視することが大切です。
- 競合他社との比較と成果の推測
類似する業界や競合他社がどのような業務改善を実施しているかを調査し、自社にも適用可能かどうか、また確実な成果が期待できるかを推測します。適用の可能性がある場合も、自社にあわせたカスタマイズが必要です。
- 実施可能性と効果の予測
アイデアの実施可能性と効果を事前に評価し、実現性と期待される効果を検討します。特に実施に大きな投資やリスクが伴うと判断された場合は、慎重な検討が求められます。
自社業務にマッチする業務改善方法を検討しよう
業務改善が必要であることを理解していても、どこから手をつけてよいのかわからないという企業も少なくありません。まずは自社の現状把握からはじめ、着手しやすい部分からスモールスタートで実施するのがおすすめです。
なお、アイデアの中で紹介したように、OCRの活用は業務改善に向けた有効策となります。
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