100年に一度の大変革期を迎えている自動車産業。テクノロジーの急速な進化や社会環境の変化により、車そのものの定義が変わろうとしています。

私たちは、この事業環境の大きな変化を非連続的な成長を遂げる大きなチャンスと捉え、2025年に「車を利用する全ての方々に安全安心と楽しさをお届けする自動車メーカー様の共創パートナー」へ成長することを事業ビジョンとして掲げました。さらに、その先の2030年には「モビリティを軸としたサービスを提供し、社会課題の解決をリードする企業」となることを掲げ、日々努力しております。

掲げたビジョンは2つの大きな戦略軸で実現していきます。

ひとつは、事業を通じて企業成長を図る事業戦略。大きく「モノ売り」と「コト売り」の2つの柱で構成し、「モノ売り」はコックピット事業・ADAS事業・エネルギーマネジメント事業の3分野、「コト売り」はMaaS事業の分野ごとに具体戦術へ落とし込んでいます。

もうひとつは、組織横断的に事業戦略を支える機能戦略。品質や開発手法の高度化を担う「Qualis戦略」社内外のDX化を担う「IT戦略」、人材の高度化を担う「人財戦略」、そして風土改革や環境改革を担う「風土・環境改革」の4つの機能戦略で構成されています。

当社は、30年以上にわたる車載機器の開発で培った開発力（品質、コスト、デリバリー）をコアコンピタンスとして持ち、それをベースにモビリティ技術のさらなる深化に取り組んでいます。一例として、運転の楽しさや安全安心につながるUI/UX技術、コネクテッドカーを実現するコネクティビティ技術や仮想化技術、運転支援を支えるセンシング技術など、車載機器の先進化を進めております。

現在、車載機器はハードウェアの融合が進み、ソフトウェアが機能を定義するシステムへと進化しております。そして、車内と車外は有機的につながり大きなひとつのモビリティシステムへと進化していきます。私たちは、クラウド・ビッグデータ・AI・ユーザータッチポイント・フィンテックなど、様々な技術や知見を拡充し、それらをマネジメントする最先端手法の導入など、様々な取り組みを行い、車載機器開発企業からモビリティシステムをインテグレートするシステムインテグレータへの成長を図っております。

あわせて、これらの技術や知見を応用しモビリティ技術で社会課題を解決すべく、室蘭市にてMaaS事業（いってきマース）を展開。「廃棄物収集最適化システム」や「相乗りタクシー」などの社会課題解決型のサービス展開を推し進めています。

これらのナレッジを蓄積し、テクノロジーとビジネスを掛け合わせ新たな顧客体験価値を創造する企業への成長を図っていきます。