「Bluebeam Revu」の導入事例 CADFORCE社様

CADFORCEがBluebeam Revuを活用し、
BIMから直接取得されるプロジェクト情報の配信を合理化

CADFORCE Leverages Bluebeam Revu to Streamline the Delivery of Project Information Directly From BIM

Background:背景

2011年、カリフォルニア州ロサンゼルスのマーティン・ルーサー・キング・ジュニア医療センターのキャンパスで、2億850万ドルの入院棟改修プロジェクトにおける建設が始まった。入院棟は2013年初めに完成する予定であった。それから数年前の事業計画段階では、プロジェクト所有者であるロサンゼルス公共事業局(LADPW)はプロジェクト文書を従来のCAD形式で保存していた。スコーピング段階の半ばまでに、LADPWは同プロジェクトをビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)に移行することを決定した。この移行をシームレスにするために、革新的なテクノロジーの展開を専門とする建築サービスプロバイダーであるCADFORCEが、BIM開発を監督することとなった。LADPWの代表として、CADFORCEは、設計から建設およびプロジェクトの引き渡しまでに生成される全ての文書の調整と提出を監督し、施主の要件が確実に満たされるようにした。このプロセスをさらに円滑にするため、プロジェクトの大量のPDFファイルの保存に対する管理ツールとしてBluebeam® Revu®が利用された。

BIMへのシームレスな移行の管理

BIMはこのプロジェクトの設計段階の途中で展開されたため、CADFORCEは、従来の2D CADファイルの使用から、Revit®の設計とNavisworks®のコーディネーションモデルから生成される、まったく新しい範囲の3Dデータへの移行を管理する任務を負った。MLK入院棟プロジェクトチームのシームレスな移行を確実にするため、CADFORCEはBIM実行・管理計画を作成し、以下が定義された。

  • 設計チームがモデルをどのように開発するか
  • 建設チームがこれらの電子モデルをどのように使用するか
  • プロジェクト情報がどのようにLADPWに引き渡されるか

BIM実行・管理計画では、以下の成果物が(CADFORCEの徹底的な確認の後に)LADPWに引き渡されることも規定された。

Bluebeam Revu イメージ図
Bluebeam Revu イメージ図
  • 建設プロセス中に請負業者が使用した図面、提出物、仕様書などの従来の紙ベースの文書で構成される請負業者完成文書。これらのファイルはPDFを使用して電子的に拡張され、ハードコピーのファイルとソフトコピーのファイルが混在する。
  • 請負業者が提供したNavisWorksや3D CADファイルなどのさまざまなソースから生成された2Dおよび3Dモデルで構成される請負業者完成モデル。
  • 現場での変更から更新された建築士および構造エンジニアのモデルで構成される設計者記録Revitモデル。
  • プロジェクトチームのメンバーとプロジェクト所有者とともに無数のBIMデータと非BIMデータの配布をまとめるため、ユーザーが2Dおよび3D PDFに対し確認、マークアップ、編集および共同作業をできるようにするPDFベースのコラボレーションソリューションであるBluebeam RevuをCADFORCEは活用している。

例えば、請負業者完成文書の成果物は、Bluebeamのハイパーリンク技術によってカタログ化される。請負業者完成モデルは、運用のため選択的3D PDFに展開される。そして設計者記録Revitモデルからシートビューを切り取ってリンクするのにBluebeam Revuが使用され、Revitモデルからの許可図面パッケージを容易にする。

Bluebeam Revuによる情報管理の強化

現在までBluebeam Revuは、完成モデルおよび記録Revitの成果物から発生する全ての2Dおよび3D PDFベースの文書の管理と提出において重要な役割を果たし続けている。CADFORCEは、Revuのリンク機能を利用して、モデルから発生する関連情報をハイパーリンクし、一貫した「スマート」文書のセットを作成する。このリンク機能を使用すると、ユーザーはPDF内の特定のページの詳細、PDF内のスナップショットビュー、添付ファイル、メーカーのWebサイトなど、PDFの領域をハイパーリンクすることができる。例えば、チームが全ての空調ユニットの場所と詳細を強調したい場合は、完成図のPDFシートビューをプロットし、それらの空調ユニットに関連する情報を含む全てのPDFに、図面内の各ユニットをハイパーリンクするだけで済む。プロジェクトが将来の運用フェーズに移行するにつれ、製品と製造の詳細、カットシート、および必要なメンテナンスと完了済みのメンテナンスが全てトラッキングおよび更新される現場ログが、これらの文書に含まれていく。

Revuのリンク機能は、マスター図面セットを以下にリンクするために使用される。

  • 機械室などの特定のエリア内の要素の配置と変更を示す、NavisworksへのBluebeamのプラグインを使用して生成された3D PDF
  • 図面内の設備類が納品・設置スケジュールにリンクされている設備図面
  • 壁と床の仕上げ、およびそれらを適用する場所とタイミングを指定する仕上げ図面
  • ドアの設置が必要な正確な位置にリンクし、各ドアのサイズ、種類および特殊要求を示すドア集計表

また、RevuのPDFマークアップツールを使用して、テキスト、ハイライト、図形、雲、吹き出しおよび寸法で構成される業界標準のコメントと記号を使って図面に注釈を付けることもできる。全てのマークアップは統合されたマークアップリストで自動的にトラッキングされるため、コメント投稿者の名前、マークアップが配置された日時を簡単に特定できる。プロジェクトがパンチリスト段階に入る際は、チームはRevuの赤線を引くツール、特にPunchKey™の記号を使用して、プロジェクトのパンチリストのプロセスにおける記録とデジタル化を容易にする。最後に、チームはこれらの動的なPDF文書を使用して、電子的な運用・保守マニュアル(O&M)を作成し、プロジェクト完了時に建設業者の所有者に引き渡すことを計画する。

Results:結果

CADFORCEはRevuを利用することで、BIMソフトウェアへのアクセスや専門知識を持たないクライアントにとってBIMファイルが利用不可能な産物になることを防いだ。Revuの使用により、CADFORCEはモデルから連続的・継続的な更新を生成できるようになり、それらは共有性が高く下流でもアクセスできる。また、プロジェクトチームのメンバーとプロジェクト所有者は、プロジェクトの「ライフサイクル」全体を通じて常に情報を入手し関与することができる。さらに、Revuの使用は最終的な引き渡しと運用まで継続され、新しい関係者、施設および運用スタッフが、BIMファイルを構成する堅固なデータを利用できるようになる。これにより、持続可能な「ライフサイクルBIM」プログラムの展開を成功させることができる。

※ この事例は、Bluebeam,Inc.によって公開されたものです。

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