2022年3月7日、スギ花粉の実態を把握する実験により、踏まれることにより粉々に砕けた粉砕花粉になることを可視化。粉砕花粉が通常の花粉より2.25倍以上の長い時間にわたり空間を浮遊することが分かりました。また、花粉にナノイー(高機能帯電微粒子水)を48時間曝露することで花粉のアレルゲンを94%以上抑制※することを実証しました。
足で踏むと細かく砕ける花粉。粉砕された花粉は、軽く舞いやすく
室内にて、床に落ちているスギ花粉を人が踏むことで、花粉の状態がどう変化するかを実験。何度か踏まれたりすることで、花粉の外皮が細かく砕かれ粉々になることが分かりました。
人に踏まれることで粉々になり舞い上がる粉砕花粉
踏まれた花粉は通常の花粉よりも細かく粉砕されている
粉砕花粉の拡大写真
通常の花粉よりも舞い上がりやすく、2.25倍長く漂い続ける粉砕花粉
粉砕花粉が床にある室内で歩く動作をしたところ、粉砕花粉の上を歩いた直後に花粉は舞い上がり、いったん舞い上がった花粉の一部は3分以上舞い続けることが判明。通常サイズの花粉では約1分20秒ほどで大半が床に落ちたことから、粉砕花粉は、通常の花粉に比べ2.25倍以上もの時間、空気中を漂い続けることが分かりました。
高く舞い上がる踏まれた粉砕花粉(左)
1秒後には広い範囲に舞っている粉砕花粉(左)
3分以上舞い続ける粉砕花粉
※実験条件
新日本空調クリーンルーム内で、以下条件下にて撮影。室温22℃・湿度40%RH
一般的な部屋には存在する空調、換気、人の移動に伴う対流等を排除した密室に近い環境にて評価。
令和3年3月に採取されたスギ花粉を使用。
アルミ複合板にまかれた上記スギ花粉の上を被験者が歩行。
スギ花粉のアレルゲンには、主なものとして外皮の表面に付着しているCryj1(クリジェイ1)と、花粉内部に含まれるCryj2(クリジェイ2)があります。花粉は人に踏まれたり、雨や湿気でも割れやすいため、表面だけでなく、花粉内部のアレルゲンまで気を付けることが重要です。
検証結果
花粉内部のアレルゲン(Cryj2)まで94%以上抑制※
ナノイー(高機能帯電微粒子水)は主に花粉表面に存在するといわれるアレルゲンCryj1(クリジェイ1)だけでなく、主に花粉内部に存在するといわれるCryj2(クリジェイ2)まで抑制することを確認。ナノイー(高機能帯電微粒子水)を48時間曝露することにより、アレルゲンを94%以上抑制する効果を確認しました。
※36Lの試験空間の中で48時間曝露後の効果
ナノイー(高機能帯電微粒子水)により殻を破られた花粉※
※暴露後の花粉の形状変化の一例です。
殻を破られた花粉の拡大写真
ナノイー(高機能帯電微粒子水)を48時間曝露した後の
花粉表面のアレルゲンCryj1(クリジェイ1)の抑制率
ナノイー(高機能帯電微粒子水)を48時間曝露した後の
花粉内部のアレルゲンCryj2(クリジェイ2)の抑制率